特別支援が必要な子達とフェルデンクライス

フェルデンクライスの個人レッスンは、言葉を介してではなく、タッチと小さな動きによって進んでいきます。

相手に、何かできない事をさせよう、というタッチではなく、この子は、何を『学ぶ準備ができているか?』という事を感じとる為の繊細なタッチです。

相手の事を感じとる為には、タッチは繊細なものである必要があり、そのようなタッチを通して、クライアントも自身の事をより感じられるようになっていきます。


とても力が強い子を相手にする時も同じです。相手が強い力でくると反射的に力で反応してしまいそうになるのですが、あくまで繊細に対処していくという事も、こちらの腕の見せ所という事になります。(笑)


力が強いという事で言えば、筋力はあるにも関わらず、姿勢のキープが難しいという子も多いように思います。この場合は体幹が弱いというより、体幹が上手く使いこなせていないせいなのかもしれません。良い楽な姿勢というものは、緊張と弛緩の、厳密なバランスの上に成り立っています。


筋肉の緊張は、脳の指令により神経系を介して生じているものです。

楽に立っていたり、座っている為には、骨格で体重を支えられれば良いのですが、不必要な緊張というものを、我々は気づかず持っています。


フェルデンクライスでは、タッチと動き、を用いて、この不必要な緊張という『癖』に対峙していきます。

そして、その難題に挑むためには、タッチは繊細であり、動きは小さく穏やかで、ゆっくりである必要があります。なぜなら、バッと荒く触られたり、急に大きく動かされたりすると、人は驚いてしまい、その結果、防衛反応がおこり、いつもの『癖』というループの中に戻っていってしまうからです。


信じ難いことかもしれませんが、この繊細なタッチと穏やか動きを通して、驚くような成長をしていく子達がいます。

もう無理だ、と思われているような子達でさえ、こちらが驚くような成長をしていきます。


険しい山を登るには、最初はゆっくり歩き始めることだ。
ーウィリアム・シェイクスピア



フェルデンクライス今治

フェルデンクライス今治

身体と心のつながり

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